東京荒川 雑草だより(2021/2022)

 2021年春、新型コロナウイルス第三波が世界中に吹き荒れています。アメリカ大統領は共和党のトランプから民主党のバイデンに交代し、世の中は大きな変遷の時を迎えています。そんな中、好評だった「沖縄花だより」にあやかって、荒川土手とその周辺を探索する「東京荒川 雑草だより」の執筆を試みようと思います。

【 冬 】(2021)
 
【1月】 荒川からのダイヤモンド富士   
 東京からダイヤモンド富士が見えるというので荒川の河川敷に行ってみました。この時期の空気は澄み渡り、オレンジの空を背景にして100km先の富士の雄姿がくっきり望めます。
 
【2月】 124年ぶりの節分と楽天モバイル   
 今年の2月2日は節分で、この日が節分となるのは124年ぶりらしいです。節分の翌日は立春で、暦の上ではもう春。節分とは季節の分かれ目という意味らしく、明日から新しい季節が始まります。
【 春 】(2022)
 
【3月】 菜の花と河津桜   
 2022年3月5日は啓蟄(けいつち)で、虫たちが土の中から這いだしてくる候(こう)となりました。実は、2月の記事からちょうど一年経っていて、無料だった楽天モバイルの支払いも今月から始まります。
 
【4月】 桜咲く岩淵水門   
 3月下旬から4月になると野原は緑であふれ、太陽を求めた生存競争が始まります。この時期は、どこへ行っても桜(ソメイヨシノ)が花盛りで、花粉症さえなければ、日本人に生まれて良かったことを実感する最高の季節です。
 
【5月】 荒川土手の植物コロニー   
 タンポポの黄色い花は一斉に綿毛となり、代わりにシロツメクサの白い花が野球グランドを覆います。荒川土手の法面(のりめん)を覆う雑草も様相が変わり、背の高い雑草が支配を強めてきます。
【 夏 】
 
【6月】 堀切の花菖蒲   
 土手はイネ科の雑草ばかりです。日本人にとってフランス人とアメリカ人の区別がつかないように、イネ科の雑草もみんな同じに見えてしまいます。堀切菖蒲園に訪れたのは、5月30日の菖蒲祭り初日です。
 
【7月】 半夏生と惑星直列   
 やってきたのは新砂リバーステーション、サイクリング道の脇には半夏生(はんげしょう)が生えていて、今日の狙いはこれでした。
 
【8月】 葛西臨海公園/葛西海浜公園   
 両公園は共に東京都の管轄ですが、担当部署が違うので渚橋の向こうと手前で別の名前になってます。海岸の浅瀬部分は都内で唯一ラムサール条約に登録された水鳥のための湿地です。
【 秋 】
 
【9月】 中秋の名月   
 今年10日は中秋の名月で、お団子を供えて秋の豊作を祈ります。一緒に飾るススキ(芒)は、これから収穫を迎える稲穂を模したものらしいです。
 
【10月】 上平井水門とハープ橋   
 いま歩いているのは、綾瀬川が中川に合流する地点です。ここには中川と綾瀬川の流れを堰き止めることの出来る巨大な上平井水門が建設されていて、海から遡上してくる高潮や津波に備える城壁となっています。
 
【11月】 荒川ロックゲートと冥王星   
 小松川大橋を過ぎて、右岸にある国土交通省肝いりのスーパー堤防にやってきました。スーパー堤防と云えば、民主党政権時代の事業仕分け(2010年)で「スーパー無駄使い」とまで揶揄されて、バッサリ切り捨てられた事業です。
【 冬 】
 
【12月】 赤い実と夕日に輝くゲートブリッジ   
 この時期の荒川土手は茶色に枯れた草以外に何もありません。しかしながら、空気は凛と澄んでいて空の色は真っ青です。遠くではエンジン音が響いていて、それは江戸川競艇場のボートの音でした。










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Author:梶原正範    Mail:hanadayori.okinawa@gmail.com