【猿江恩賜公園七不思議】(3)
「送り提灯(ちょうちん)

 本所七不思議の「送り提灯」とは、「夜道を歩く人の前に、提灯のような明かりがぽつんと灯る。正体を調べようと追いかけても追いつかないし、こちらが止まると向こうも止まる。」という不思議なお話。

 夜になると猿江恩賜公園でも、小さな光に先導されて歩く人の影が確認できます。その光の正体はスマホの画面で、これこそ現代版「送り提灯」でありました。

「本所七不思議之内 送り提灯」歌川国輝
 彼ら(彼女ら)こそレアポケモンを探して歩き回るポケモンマスター達、だれかが指示している訳でもないのに、なんとなく集団で行動しています。

 彼らを動かしているのは、みんながつぶやくツイッターや掲示板。これらによる情報拡散速度は驚異的で、レアポケモンの出現情報はほぼリアルタイムに拡散し、目的を同じにする人の流れが出来上がります。

 この不思議な集団は、チェスター・バーナードの定義する「組織の3要素」*1 をしっかり備えた立派な組織のようにも見えてしまいます。

 ところで、何とか手に入れたいポケモンが「カモネギ」。アジア地域にしか出現しないレアポケモンで、特に出やすい生息地はなく、偶然出会った人はラッキーです。モンスターボールを投げつけるとネギで打ち返してくるそうで、その精悍な仕草も見たい気がします。

 カモネギの英語名は「Farfetch'd」。 カモがネギを背負って鍋に飛び込んでくる事など「到底ありそうにない」(far-fetched)からきていると思うのですが、むしろ「カモネギ」を、「もったいない」や「かわいい」と同様に世界共通語にしてしまった方が良かったのではないかと思います。

アジア限定ポケモン「カモネギ」



【組織の3要素】*1
 組織が成り立つために必要な3つの要素のこと。
 ・共通目的(組織目的)      :共通の明確な目的があること。
 ・協働意思(貢献意欲)      :お互いに協力する意思があること。
 ・コミュニケーション(情報共有) :円滑なコミュニケーションで、情報が共有されること。







(このシリーズは、iPadで楽しめるように設計されています。喫茶店でお茶を飲みながら、ゆるりとした気分でお楽しみください。)
東京下町や沖縄を探訪する(「東京・下町自転車」)、「沖縄花だより」「沖縄紀行・探訪記」「真樹のなかゆくい」へも、是非訪づれてください。