「やんばるクイナ」に出会う旅   (続・後篇:やんばるふんばる国頭村)「ヤンバルクイナ」
 大国林道から比地川に沿って、一旦、山を降りることにしました。 比地川は、比地大滝で有名です。高さ25.7mの比地大滝へは、キャンプ場から整備された歩道を歩いて片道4〜50分、入場料(施設清掃、維持補修費)として500円が徴収されます。

 時間がないので比地大滝は次の楽しみに取って置き、向かう先は「やんばる野生生物保護センター」。 環境省管轄の野生生物保護センターは全国8か所にあり、「佐渡トキ保護センター」もその一つです。きっと怪我したヤンバルクイナが保護されていて、真近で見れるに違いありません。 ・・・と、思っていたら飼育・繁殖施設は別の場所にあり、しかも非公開でありました。ここでは、姑息(こそく)な手段は通用しないようです。


ヤンバルクイナ
 やんばる野生生物保護センターのビデオによれば、「ヤンバルクイナは1981年に初めて発見された日本で唯一の飛べない鳥」とのこと。 でも、地元の人は「ヤマドゥイ」(山の鳥)、あるいは「アガチャ」(慌て者」)と呼び、昔からよく知っていたそうです。このあたりが学術団体に共通する、部外の意見を取り入れない排他的なところです。同じく飛べないアヒルやニワトリも、家禽(かきん)と云ってどうも違う扱いを受けているようです。そのため、首里城の龍潭池(りゅうたんち)でたくさん見かける「へんな鳥」も、鳥類図鑑には出て来ません。(変な鳥の正体は、インターネットで「変な鳥」で検索すると出て来ます。)

 ヤンバルクイナの生息数は約1,000羽と推定されているようですが、6月2日時点で今年交通事故のあった数は28羽、年間5%もの個体が人間によって失われているという事実は衝撃的です。5%と云えば消費税、消費税率引き上げに交通事故率が連動しないことを願います。[ストップ・ロードキル]


国頭村 村境
 ここからは西海岸沿いに国道58号線を北上し、県道2号線に向かいます。国道に出てすぐに、道の駅「ゆいゆい国頭」がありました。国頭村はヤンバルクイナ一色です。国頭村の村境(むらざかい)では、大きなヤンバルクイナがお出迎えしてくれますし、道の駅では、「やんばるくいな」の泡盛も販売しています。 国頭村の観光用ロゴは、もちろんヤンバルクイナがモチーフで、キャッチコピーは平成21年度「日本観光ポスターコンクール」金賞受賞作、「やんばる ふんばる国頭村」です。

 途中で、国頭村役場も拝見することにします。やんばるの地に広がる72kuの米軍北部訓練場のうち、53%が国頭村の敷地ですから巨額の補助金が村に入ってくるに違いありません。東村同様、超豪華な建物を想像していましたが、覗いてみればごくふつうの役場らしい建物で、ちょっとほっとしました。これであれば、安心して税金を預けられそうです。


ダルビッシュ 有
 近くの「くいなエコ・スポレク公園」にある「くにがみ球場」へは去年、日本ハムの二軍キャンプを見るために訪づれたことがあります。斎藤祐樹投手が入団した年で、ダルビッシュ投手も在籍していたころです。一軍と二軍の紅白戦をやるというので遠くから駆け付けました。このころは、中田 翔も一軍で活躍するようになった時期です。 ダルビッシュをものにした紗栄子夫人(元)を、「あたし、あの子きらい!」という人もいるようですが、それは単なるひがみです。



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