真樹の「なかゆくい」 (十三休み:カフェじょーぐー)


 「じょーぐー」とは沖縄グチ(沖縄の方言)で大好きのこと。 九休み・十休みで掲載した「沖縄そばじょーぐー」の反響に心を良くし、今度はお気に入りのカフェを紹介したいと思います。これを見て、カフェに行きたい!と思って頂ければ幸いです。



赤嶺にも、やっとカフェができました。

 モノレール赤嶺駅の近く、マンガ倉庫の斜(はす)向かいに、お洒落なカフェができました。スターバックスコーヒーを連想させる緑色の看板のお店です。

 この付近に飲み屋は沢山ありますが、落ち着いてゆるりと過ごせるカフェはありません。 これまでは、わざわざ旭橋や泊のカフェまで通っていました。

 お陰さまで休日の午後は、このお店に雑誌とi-Padを持ち込み、ゆるりとした時の流れを楽しんでいます。無線LANがあり電源コンセントも備えられているので、i-Phoneを使った英語の勉強も、ここで行うことにしています。


 このお店のちょっとしたお勧めは、前日の売れ残りを集めた100円パン。名前を知っているのはクロワッサンだけですが、他のパンもきっとお洒落な名前のパン達だと思います。軽く暖めてもらい淹(い)れたてのコーヒーと一緒に頂くと、2個や3個はあっという間になくなります。 どこにでもあるような街角にある普通のカフェですが、こう云った「何でもないような事が、幸せだったと思う」(ロード)雰囲気にさせるお店です。[地図]


 ベタなところでは、南城市玉城の「浜辺の茶屋」。 ここは、JTBの旅行雑誌「るるぶ」や多くの観光雑誌に紹介されていて、若い女性に大人気のカフェです。

 いつ行っても満杯で、30分待ちは当たり前。 どうしてこんなニシンの監視小屋のようなカフェが、女性に人気なのか見当がつきません。

 順番待ちでドアの外に並んでいる人達の事を思うと、ゆっくりくつろぐ気分にはなれず、ピザを食べてマンゴージュースを飲み干したら、そそくさと帰るしかありません。

 このカフェは、話題づくりとして「行った」という事実が大切なのだと思います。 ただし、間違えても男だけで行くところではありません![地図]


「浜辺の茶屋」、若い女性に大人気のカフェです。


「カフェ沖縄式」、好んで良く行くお店です。

 カフェ沖縄式は、好んで良く行くお店です。沖縄で伝統的なぶくぶく茶をアレンジした「ぶくぶく珈琲」が売りのようですが、お目当ては古酒(くうすう)カレー。一度目は不思議な味で、二度目はよく分からず、三度目から癖になる味わいのカレーです。

 さらに、どうしても紹介したいのはこのお店の「水だしアイスコーヒー」です。 黒糖の蜜をかけて頂くと、口のなかに遥かなるサトウキビ畑の風景が広がります。 ただし蜜をかけ過ぎると、せっかく長い時間を掛けて抽出した繊細なコーヒー豆の妖精たちが逃げていってしまうので要注意です。

 ぶくぶく珈琲(頂いたことはないが、おそらく)よし! 古酒カレー(間違いなく)よし! そしてアイスコーヒー(絶対)よし! 加えて店の雰囲気(ワイルドで)よし! 後は自分の舌で確かめてください。[地図]


 最後に紹介するのは、「ハーバーポイント」。その名前のとおり、那覇泊港「とまりん」の2階にあるカフェです。泊港は、渡嘉敷や座間味にとっては唯一の物流拠点で、島への観光客もすべてここから向かいます。粟国や遠く離れた大東島に向かう船も、この港から出ています。

 カフェの窓辺に座り、コーヒーの芳しい香りを嗅ぎながらそっと目を閉じれば、船の汽笛に混じり離島のざわめきや営みが、かすかに聞こえて来そうな気がします。

 近くには外人墓地もあり、さながら横浜や神戸のミニチュア版と云ってもよさそうなところです。 そして静かに目を開けば、こんどは渡辺真知子の「かもめが翔んだ日」の調べが浮かんできます。[地図]


「HARBOR POINT」 離島のざわめきが聞こえてきます。

【次回予告】
 引き続き、「沖縄南部カフェ巡り」の執筆を開始しました。南部には、すばらしい沖縄の海・空・風景が辛(かろ)うじて残されており、それらを満喫できる一押しのカフェを紹介する予定です。是非ご期待ください。

(文・写真:梶原正範)
(このシリーズは、iPadで楽しめるように設計されています。喫茶店でお茶を飲みながら、ゆるりとした気分でお楽しみください。)
ついでに、「紀行・探訪記」「沖縄花だより」「真樹のなかゆくい」へも、是非訪づれてください。